Google Adsense(以下、アドセンス)上で、エラーメッセージが出ることがあります。私はずっと放置していたのですが、実はこれ対応した方が収入がアップする見込みがあります。実際、このエラーを修正したところ、広告収入が1.5倍くらいに増加しました。アクセス数は変わらずか少し減っていて、収入が増えているので効果はあるかと思います。ただ、みんながみんな増えるかどうかは分かりません。
今回は、アドセンスの「ads.txtファイルの問題を修正してください。」の修正の仕方とともに、ads.txtとは何か、どのように記載して、どこに設置すれば良いのかをまとめました。
ads.txtとは?
そもそもこのファイルは何を意図してアドセンス側が設置をするように通達してくるのでしょうか。何かメリットがあるのかもよく分からないファイルですが、どのような意味があるのか解説します。
Googleヘルプによると、
ads.txt による認定デジタル販売者(Authorized Digital Sellers)の宣言は IAB Tech Lab によるイニシアチブで、コンテンツ内のデジタル広告枠が、そのコンテンツのパブリッシャーが認定した販売者(AdSense など)を通してのみ販売されるようにするものです。パブリッシャー様は ads.txt を独自に作成することで、自サイトの広告枠の販売者を厳密に管理し、偽の広告枠が広告主に提供されるのを防ぐことができます。
ads.txt は必須ではありませんが、使用することを強くおすすめします。ads.txt を使用すれば、購入者が偽の広告枠を判別できるため、パブリッシャー様としても偽の広告枠に収益が流れるのを阻止し、その分収益を増やすことができるというメリットがあります。
https://support.google.com/adsense/answer/12171612?hl=ja
とあります。すんなり意味が分かる方は少ないのではないでしょうか。ここで書かれているポイントとしては、
- パブリッシャーが認定した販売者(AdSense など)を通してのみ販売される
- 自サイトの広告枠の販売者を厳密に管理し、偽の広告枠が広告主に提供されるのを防ぐことができる
- 偽の広告枠に収益が流れるのを阻止し、その分収益を増やすことができる
の3点です。ちなみにads.txtは「Authorized Digital Sellers」の頭字語を取って命名されています。広告詐欺を減少させ、オンライン広告の透明性を向上させるための仕組みと言い換えることが出来ますね。
ads.txtの記載ルール
記載に当たってGoogleが指定するフォーマットに沿う必要があります。別段覚えておくべき内容ではないですが、念のため表記法を掲載しておきます。
google.com, pub-0000000000000000, DIRECT, f08c47fec0942fa0
基本はこれで大丈夫です。「0000000000000000」の部分に自分のアドセンスのIDを明記します。アドセンスのIDはサイト上の「アカウント」>「設定」>「アカウント情報」内にあります。
これをads.txtという名前でファイルを保存してアップロードすればOKですね。
ただ、注意点があって、私のようにサブドメインで運用しているかたはこれだけではNGです。サブドメインのサイトで広告が出ない可能性があります。運用していることをads.txt内に明示する必要があります。
google.com, pub-0000000000000000, DIRECT, f08c47fec0942fa0
subdomain=subdomain.example.com
subdomain=subdomain.example.com
という箇所が追加で必要です。subdomain.example.comをあなた自身のサイトに書き換えて使ってください。
設置するべきディレクトリ サブドメインは要注意!
ads.txtはサブドメインではなく、ルートドメインの一番上の階層に置かないといけません。つまり、サブドメインで運用している場合にも、ルートドメインに置く必要があります。以下、例を挙げておきます。
https://subdom.sample.com/
がサブドメインだとすると、https://sample.com/
の直下にads.txtを置く必要があるので、URLとしては https://sample.com/ads.txt
になります。この時、先ほど注意した「subdomain=subdom.sample.com
」を忘れずに書きましょう。
で、ここが結構重要なのですが、サブドメインのTOP直下にもads.txtが必要なのです。記述内容としては、
google.com, pub-0000000000000000, DIRECT, f08c47fec0942fa0
になり、ルートドメイン(https://sample.com/
)に設置したファイルの内容から、subdomain=
を取り除いたものになります。つまり、サブドメインではない場合のads.txtと同一の内容を、サブドメインの直下に置く必要があるんですね。
ちょっとややこしくなったのでまとめると、
【ルートドメイン】https://sample.com/ads.txtの内容は
google.com, pub-0000000000000000, DIRECT, f08c47fec0942fa0
subdomain=subdomain.example.com
で、
【サブドメイン】https://subdom.sample.com/ads.txtの内容は
google.com, pub-0000000000000000, DIRECT, f08c47fec0942fa0
になります。サブドメインの場合は、2ファイル必要ということですね。この件については、【PDF】https://iabtechlab.com/wp-content/uploads/2019/03/IAB-OpenRTB-Ads.txt-Public-Spec-1.0.2.pdfに掲載されています。PDFを開いて『4.5 SUBDOMAIN REFERRAL』項に載っています。実際に確認したい場合はご覧ください。
以上に注意すると「ads.txtファイルの問題を修正してください。」は解消するはず
ファイルの記載内容と、ファイルの設置場所が合っていればほとんどの場合解消するはずです。ただ、ドメイン配下にリダイレクトをかけていたり、アクセス制御や、クローラー禁止等をしていると個々に対応が必要になります。
私の場合は、ルートドメインにリダイレクトをかけてしまっていたので、ads.txtは表示されているのにエラーが消えないという沼にハマっていました。解決するのに半年ぐらいかかりました笑
ads.txtの問題は解消しておいた方が収益も上がると思われますし、広告主の選別も出来るようになるので是非トライしてみてください。