脱・AIっぽさ

冬休みプロンプト集|先生・保育士・保護者のための「日本の冬休み」画像生成AIガイド

2026年10月23日

冬休みプロンプト集|先生・保育士・保護者のための「日本の冬休み」画像生成AIガイド
こたつでみかんを食べながら宿題をする小学生2人と窓の外の雪、やさしい水彩イラスト

もうすぐ冬休み。「冬休みのしおり」「学級通信」「園だより」、家では年賀状……と、12月はなぜか毎年プリントとイラストの季節です。

おたよりの挿絵を探して、毎年フリー素材サイトを何十分もさまよっている先生や保護者の方、多いのではないでしょうか。それ、画像生成AIでいけるんじゃない?と思い、今回は「冬休み プロンプト」をテーマに、学校の先生、保育士・幼稚園の先生、施設の職員さん、そして保護者の方に向けて、そのまま使えるプロンプトをまとめてみました。

ただし、子どもが関わる場面では「便利だから何でもOK」とはいきません。なので国内に加えて、アメリカ・フランス・ドイツ・中国のガイドラインも調べてみました。まずはそこから整理します。

子どもが関わる場面で画像生成AIを使う前に、守りたい3つのルール

プロンプトの話の前に、ここだけは押さえておきましょう。国ごとに細かい条件は違いますが、大事にしている観点は似ていました。

ルール1:子どもの写真は原則アップロードしない

「クラス写真をイラスト風にしたら喜ばれそう」と思う気持ちは分かるんですが、子どもの写真や、名札・制服・園舎など個人が分かる画像は、原則として一般向けの生成AIにアップロードしないのが安全です。本記事も写真を使わない前提で進めます。どうしても使う場合は、所属先の規程や個人情報保護の要件、サービスの利用条件を先に確認しましょう。

ドイツの保育施設向け情報サイトkita.deでは、顔が分かる子どもの写真は個人データにあたり、保護者からもらっている「写真掲載の同意」は、AI事業者に画像を渡すことまではカバーしていない、と整理されています。バイエルン州の保護者向けレターのひな形にも、個人データはAIアプリに入れないと明記されていました。

出典:kita.de「KI-Bilder für die Kita: So gestalten Sie Themenwochen, Aushänge und Elternbriefe」https://www.kita.de/wissen/ki-bilder-fuer-die-kita-themenwochen-aushaenge-elternbriefe/
出典:mebis(バイエルン州)「KI-Anwendungen im Schulalltag – Unterstützung zu Hause(保護者向けレター)」https://mebis.bycs.de/assets/dsc/posts/3258df4a-d3df-4994-93ca-578de5044baa/20250818-elternbrief-ki-zu-hause.docx

中国の小中学校向け生成AI使用ガイドでも、教員が個人情報などをAIに入力することを厳しく禁じています。子どもの名前やクラス名もプロンプトには書かないようにしましょう。

出典:中国新闻网「杜绝“代劳” 中国规范中小学“生成式人工智能”使用」https://www.chinanews.com.cn/cj/2025/05-12/10414191.shtml

ルール2:キャラクター名ではなく「特徴」を言葉で指定する

こちらはプライバシーではなく著作権の話です。AIで作った画像でも、既存の作品に似ていて、それに依拠したと判断されれば著作権侵害になる可能性があります。トラブルを避けるなら、人気キャラクターや作家の名前を指定するのではなく、「丸みのある線」「淡い水彩」「温かみのある絵本風」のように、表現の特徴を言葉で伝える方法がおすすめです。文化庁の「AIと著作権に関するチェックリスト&ガイダンス」にも一度目を通しておくと安心です。

出典:文化庁「AIと著作権について」https://www.bunka.go.jp/seisaku/chosakuken/aiandcopyright.html

もうひとつ見落としがちなのが、年賀状やポスターのコンクール・公募です。実際、2026年1月に締め切られた2027年未年の年賀状デザイン公募の中には、AIで生成した画像を使った作品は応募不可と明記しているものがありました。条件は公募ごとに違うので、お子さんの作品をコンクールに出す場合は、必ず募集要項を確認しましょう。

出典:JDN(ジャパンデザインネット)コンペ情報「2027年 未年 年賀状デザイン ネット公募」https://compe.japandesign.ne.jp/myprint-nenga-design-2026/

ルール3:子どもに「ひとりで」使わせない

ここは国ごとの違いが一番大きかったところです。利用条件はそれぞれ異なります。

  • 日本:文部科学省のガイドライン(Ver.2.0)では、教職員の校務利用は内容を判断できる範囲で積極的に、児童生徒の利用は発達段階に留意しリスク対策をした上で検討、とされています。
  • フランス:国民教育省の枠組みでは、小学校段階では生成AIを直接操作しない方針。生徒の利用は日本の中2にあたる学年から、授業内で教員の指導のもとに限られます。
  • 中国:小学生が開放型の生成機能をひとりで使うことを禁止し、教員が授業内で補助的に使うのは可、という線引きです。
  • アメリカ:子ども向けメディア評価で知られるCommon Sense Mediaは、画像生成AIのStable Diffusionの総合リスクを「高リスク」と評価しています。

出典:文部科学省「生成AIの利用にあたって」https://www.mext.go.jp/zyoukatsu/ai/about.html
出典:Banque des Territoires「IA en éducation : ce que prévoit le cadre d’usage pour la communauté éducative」https://www.banquedesterritoires.fr/ia-en-education-ce-que-prevoit-le-cadre-dusage-pour-la-communaute-educative
出典:IT之家「教育部两项人工智能指南发布,小学生禁止独自使用开放式内容生成功能」https://www.ithome.com/0/852/309.htm
出典:Common Sense Media「Stable Diffusion | AI Ratings」https://www.commonsensemedia.org/ai-ratings/stable-diffusion
出典:Common Sense Media「AI Risk Assessment: Stable Diffusion」https://institute.commonsensemedia.org/sites/default/files/ra-import/csm-ai-risk-assessment-stable-diffusion-08142024.pdf
出典:education.gouv.fr「Publication du cadre d’usage de l’intelligence artificielle en éducation」https://www.education.gouv.fr/publication-du-cadre-d-usage-de-l-intelligence-artificielle-en-education-462936

また、年齢制限や保護者同意の条件はサービスごとに異なります。たとえばChatGPTは13歳以上が対象で、18歳未満は保護者の同意が必要です(愛知県立内海高校の保護者向け文書でも案内されています)。共通して大切なのは、発達段階への配慮、個人情報の保護、生成内容の確認の3点。家庭や園では操作するのは大人、子どもは「どんな絵にしたいか」を言葉にする係という役割分担にして、学校・施設の規程に従って使うのがおすすめです。

出典:愛知県立内海高等学校「教育活動における生成AIの利用について」https://utsumi-h.aichi-c.ed.jp/img/file33.pdf

「日本の冬休み」らしさを出すプロンプトの型

型はこれだけ:用途+主役+冬アイテム+画風+余白

おたより用の挿絵で失敗しないための型は、次の5つを順番に並べるだけです。

  • 用途:学級通信の挿絵、年賀状、ぬりえ など(AIが構図を決めるヒントになります)
  • 主役:小学生2人、子ひつじ、雪だるま など
  • 冬アイテム:こたつ、みかん、門松、凧、書き初めの筆 など
  • 画風:水彩、フラットイラスト、線画 など
  • 余白とテキストなし:タイトルを後から入れる場所を確保

特に「余白」は大事。頼まないとAIが空いた場所を埋めてしまい、タイトルの置き場がなくなります。

プロンプトの比較例:「日本」を入れないと洋風になることも

まずは何も考えずに入れたプロンプトがこちら。

日本語プロンプト冬休みの子どもたちのイラスト

English PromptAn illustration of children on winter break

「冬休みの子どもたち」とだけ指示した生成例。

……今回の生成例では、三人の子供が立ち話を雪だるまの近くでしている画像になりました。日本の冬休みらしい絵にしたいなら、描いてほしい文化的な要素をこちらから具体的に指定するのが近道です。

そこで「日本の冬休み」と書いた上で、日本ならではのアイテムを具体的に入れてみます。

日本語プロンプト学級通信の挿絵、日本の冬休み、こたつでみかんを食べながら宿題をする小学生2人、窓の外に雪、やさしい水彩イラスト、白背景、上部にタイトル用の余白、テキストなし

English PromptIllustration for a Japanese elementary school class newsletter, Japanese winter break, two elementary school children doing homework at a kotatsu table while eating mandarin oranges, snow outside the window, soft watercolor style, white background, empty space at the top for a title, no text

日本の冬休み、こたつでみかんを食べながら宿題をする小学生2人の水彩イラスト

kotatsuが伝わらない場合は「a low heated table with a blanket」と説明を足すと安定します。

シーン別・冬休みプロンプト集(コピペOK)

保育園・幼稚園の「園だより」の挿絵

未就学児向けは、線を丸く、色をやわらかく、がポイントです。

日本語プロンプト保育園のおたより用の挿絵、日本のお正月、雪だるまと鏡餅と小さなひつじ、丸みのあるやさしい線、パステルカラー、白背景、四隅に余白、テキストなし

English PromptIllustration for a Japanese nursery school newsletter, Japanese New Year, a snowman, kagami mochi rice cakes and a small sheep, soft rounded lines, pastel colors, white background, empty margins in all four corners, no text

雪だるまと鏡餅と小さなひつじのパステルカラーの園だより用イラスト

「冬休みのしおり」の表紙

表紙は「中央を空ける」のがコツです。タイトルとクラス名は後からWordやCanvaで入れます。

日本語プロンプト小学生向け「冬休みのしおり」の表紙イラスト、A4縦、門松・凧・こま・羽子板・書き初めの筆を周囲に配置、中央は大きく空白、フラットなイラスト、赤と紺と白の配色、テキストなし

English PromptCover illustration for a Japanese elementary school winter break guide booklet, A4 portrait, kadomatsu, a kite, a spinning top, a hagoita paddle and a calligraphy brush arranged around the edges, large empty space in the center, flat illustration, red, navy and white color palette, no text

門松・凧・こま・羽子板を周囲に配置した冬休みのしおり表紙、中央が空白のフラットイラスト

Midjourneyを使う場合は、末尾に--ar 3:4を付けるとA4縦に近い比率になります。ただし同じ比率ではないので、最終的な余白やトリミングはWordなどで調整してください。

2027年・未年(ひつじ年)の年賀状

2027年の干支は未(ひつじ)です。家族写真の代わりに、家族構成を「ひつじの親子」で表現すると、写真なしでも「うちの年賀状」感が出ます。『【AI年賀状 2027】未年の羊を画像生成AIで作る方法|ヤギ化を防ぐプロンプトと印刷のコツ』https://engineering.webstudio168.jp/blog/ai-media/ai-new-years-card-2027/ ではもう少し詳細にひつじ年の年賀状イラストの生成方法を執筆しましたので、併せてご確認ください。

日本語プロンプト2027年の年賀状デザイン、ひつじ年、ひつじの親子3匹(大人2匹と子ども1匹)がこたつに入ってくつろいでいる、赤い梅の枝、和紙のような質感、和風の水彩イラスト、はがき縦向き、下部に一言を書く余白、テキストなし

English PromptNew Year's card design for 2027, Year of the Sheep, a sheep family of three (two adults and one lamb) relaxing at a kotatsu table, branches of red plum blossoms, washi paper texture, Japanese style watercolor illustration, vertical postcard format, empty space at the bottom for a handwritten message, no text

ひつじの親子3匹がこたつでくつろぐ2027年未年の和風水彩年賀状

ペットを足すのもアリです。数を指定すると意図は伝わりやすくなりますが、指定した匹数にならないこともあるので、完成後に数や形を確認しましょう。

子どもと遊べる「ぬりえ」線画

ぬりえは「影なし」「塗りつぶしなし」の明示がポイント。忘れるとグレーの影が入って塗りにくくなります。

日本語プロンプト子ども向けのぬりえ用線画、雪の中で凧揚げをする子ひつじ、太くはっきりした黒い線、塗りつぶしなし、グレーの影なし、白背景、細かすぎないシンプルな形、テキストなし

English PromptColoring page line art for young children, a lamb flying a kite in the snow, thick clear black outlines, no fill, no gray shading, white background, simple shapes without too much detail, no text

雪の中で凧揚げをする子ひつじのぬりえ用線画、太い黒線で影なし

未就学児向けは「パーツを大きく」、高学年向けは「背景に雪の町並み」と足すと難易度を調整できます。

文字入れはAIに任せる?任せない?

最近は画像の中に日本語を入れるのも上手になってきました。週刊アスキーの検証記事でも、GoogleのNano Banana Proは日本語テキストが読める文章として出るケースが大きく増えた一方、細かい誤りはまだ残ると紹介されています。

出典:週刊アスキー「ここがヤバい!「Nano Banana Pro」画像編集AIのステージを引き上げた6つの進化点」https://weekly.ascii.jp/elem/000/004/354/4354220/3/

とはいえ、おたよりで「冬休みのしおい」なんて誤字が出たら笑えません。なので筆者のおすすめは、イラストはAI、文字は人間。「テキストなし」と指定して絵だけ作り、タイトルや日付はWord、Googleドキュメント、Canvaなどで後から乗せる方が、結局いちばん早いです。

もうひとつ、AIで作った画像には小さく「イラスト:AIで作成」と添えておくのがおすすめです。EUでは2026年8月2日から、AI法第50条に基づく一定の透明性義務が適用されていますが、対象や義務の内容は利用形態によって異なり、すべての画像に一律の表示義務があるわけではありません。日本で配るおたよりでも、法的義務ではなく、保護者への説明と信頼のために書いておくとスッキリします。

保護者の方へ:おうちで子どもと冬休みにAIを使うなら

家庭で使う場合も、操作するのは大人。子どもには「どんな絵にしたい?」と聞いて、言葉で注文してもらいます。

  • 「ひつじは何色?」と質問しながら一緒にプロンプトを作ると、言葉で伝える練習になります
  • できた線画は、子ども自身に塗ってもらう。AIは子どもの絵の代わりではなく、遊びのきっかけと考えるのがちょうどいいです
  • 冬休みの宿題の作品にAI画像をそのまま使うのはやめておきましょう

3つ目は特に大事で、フランスでは、明示的な許可がなく、本人の主体的な取り組みを伴わない生成AIの課題利用は不正とみなされますし、中国のガイドでも課題でAIの生成物を単純にコピーすることを避けるよう求めています。日本でも学校ごとのルールを先に確認しておきましょう。

まとめ

冬休みのおたより、しおり、年賀状、ぬりえは、画像生成AIと相性のいい作業です。ただし子どもが関わる場面では、写真や名前を原則入力しない、キャラクター名ではなく特徴を言葉で指定する、子どもにひとりで操作させない、の3つを意識しましょう。日本、フランス、中国、ドイツ、アメリカで利用条件は異なりますが、発達段階への配慮、個人情報の保護、生成内容の確認は共通する観点でした。プロンプトは「用途+主役+冬アイテム+画風+余白」の型で作り、「日本の冬休み」と書いた上で、こたつや門松など日本ならではのアイテムを具体的に入れるのがコツです。文字は「テキストなし」で余白だけ作っておき、後からWordやCanvaで入れると誤字の心配もありません。2027年の未年年賀状は、ひつじの親子で家族を表現すれば写真なしでも十分に「うちらしさ」が出せます。この冬休み、ぜひプリント作りの時短に役立ててみてください。

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