脱・AIっぽさ

AI画像の「AIっぽさ」を消す方法|自然にするプロンプトのコツを5カ国のサイトから集めて検証してみた

2026年9月24日

「この画像、AIで作ったでしょ?」

先日、知人にブログのアイキャッチを見せたところ、一瞬でこう言われました……。いや、確かにAIで作ったんですけども。なんでそんなにすぐバレるの??と思い、そこから「AIっぽさ」の正体と消し方を調べ始めたのが今回の記事のきっかけです。

画像生成AIは今や誰でも気軽に使えるようになりましたが、そのぶん「いかにもAIな画像」も世の中にあふれています。ツルツルの肌、やたらドラマチックな光、全員が完璧な笑顔でこっちを見ている……。デザイナーではない筆者でも、最近はひと目で「あ、AIだな」と分かるようになってしまいました笑

そこで今回は、国内だけでなくアメリカ・フランス・ドイツ・中国のサイトで「AI画像のAIっぽさを消して自然にする方法」がどう語られているのかを調べ、共通するコツを整理してみました。さらに、同じお題でプロンプトを段階的に変えていく実戦形式の検証手順もまとめています。プロンプトは日本語と英語(海外サービス用)の両方を載せているので、ぜひコピペして試してみてください。

そもそも「AIっぽさ」の正体とは?

各国の記事を読み比べて分かったのは、言語は違えど、みんな同じところでつまずいているということ。原因は大きく3つに分けられます。

原因1:整いすぎている(完璧すぎる)

肌に毛穴がない、顔が左右対称すぎる、光がどこから来ているのか分からないほど均一……。現実の写真なら必ずある「ムラ」や「ズレ」がないことが、最大のAIっぽさです。中国のメディア「人人都是产品经理」では、AIは生まれつきの”完璧主義者”で、わざわざ指示しない限り完璧でクリーンな画面を作ってしまう、と表現していました。まさにそれ。

出典:人人都是产品经理「一个技巧去除 AI 味,让作品告别塑料感」 https://www.woshipm.com/ai/6394014.html

原因2:「平均値」に寄ってしまう

画像生成AIは膨大な学習データから、もっとも”ありがち”な答えを出そうとします。アメリカのPixovaのブログでは、複数の画像生成モデルで数百枚を作り比べた結果として、この「統計的な平均化」こそがAIっぽい見た目の根っこだと指摘しています。つまり「女性のポートレート」とだけ書くと、AIが考える”平均的な美人の写真”が出てきてしまうわけですね。

出典:Pixova Blog「How to Make AI Images Look Less Like AI — Techniques That Actually Work in 2026」 https://www.pixova.io/blog/how-to-make-ai-images-look-less-like-ai

原因3:要素とスタイルを盛りすぎている

背景に意味のない小物が増える、色数が多い、スタイルがごちゃ混ぜ。フランスのBlemamaのブログでも、「リアル+水彩+カートゥーン」のようにスタイルを重ねるのは定番の失敗として挙げられていました。欲張るほどAIっぽくなる、というのは覚えておきたいポイントです。

出典:Blog Blemama「Guide du prompt image IA : la méthode + 30 exemples qui marchent」 https://blemama.com/blog/guide-prompt-image-ia

5カ国のサイトで語られている「AIっぽさを消す」コツ

ここからは国ごとに、特に参考になったポイントをまとめていきます。面白いのは、国によって”推し”のアプローチが微妙に違うところです。

日本:光の指定と「引き算」

国内では、光のディレクションと引き算の考え方が多く見られました。LIFULLのクリエイティブチームのnoteでは、光が均一すぎることが生成っぽさの最大要因のひとつだとして、時間帯・光源の方向・影の強さ・色温度まで指定することを勧めています。

また、WEBST8の記事では「スマホでフィルターなしで撮ったみたいにして」と頼むだけで色味と質感が自然になる、という手軽なワザが紹介されていました。主役を一つに絞って余白を増やす”引き算”もセットで語られていて、非デザイナーにはこれが一番とっつきやすいと思います。

出典:note(LIFULL CREATIVE)「AI画像は言葉のディレクションが9割。「生成っぽさ」を消す画像設計術9選!」 https://note.com/lifull_creative/n/ncd3bfa01c88d 出典:WEBST8「【AIぽくない画像の作り方】AIぽい画像の原因とプロンプトのコツ」 https://webst8.com/blog/ai-image-howto/

アメリカ:カメラ・レンズ・フィルムで「写真の文法」を与える

アメリカ勢はとにかく”撮影機材”の指定が具体的です。Upsamplerのブログでは、カメラとレンズの型番、曇りの午後のような自然光、風で少し乱れた髪のような小さな不完全さをプロンプトに入れることを勧めています。

Miraflowの記事はさらに踏み込んでいて、Kodak Portra 400のような実在のフィルム名を指定すると色の出方が一気に写真らしくなる一方、「perfect」「flawless」のような言葉は”作り物の理想像”に引っ張られるので避けるべき、としています。「good lighting」のような曖昧な光の表現もNGとのこと。

出典:Upsampler「How to Make AI-Generated Images Look Less AI and More Real」 https://upsampler.com/blog/make-ai-images-look-real 出典:Miraflow「How to Make AI Images Look Like Real Photos: 10 Prompt Tricks That Actually Work」 https://miraflow.ai/blog/how-to-make-ai-images-look-like-real-photos-prompt-tricks

フランス:「アーティストではなく写真家のように考える」

フランスのkakurosは、芸術的・映画的・抽象的な言葉を足すほどリアルさが損なわれると指摘し、コンセプトアーティストではなく写真家の目線で書くべきだと説いています。光源が特定できない画像はフラットで人工的に見える、という指摘も日本の記事と共通していました。

yes-we-promptのガイドでは、軽い露出オーバーやごく弱い粒子感、「後処理をしていないアマチュアが撮った写真」といった設定をあえて入れて、”AIの完璧さ”を崩す手法が紹介されています。ちなみに記事内では、そうして作った画像は「確かに美しさは減るけど、ずっとリアル」と正直に書かれていて、ちょっと笑ってしまいました。

出典:kakuros「Prompts pour images réalistes : créer des images photoréalistes avec l’IA」 https://kakuros.fr/prompts-pour-images-realistes/ 出典:Yes We Prompt「Créer une image réaliste avec l’IA : le guide 2025」 https://yes-we-prompt.fr/guides-tuto-ia/creer-image-realiste-ia/

ドイツ語圏:「perfekt」も「photorealistic」も書かない

ドイツ語圏(スイス)のPCtippの記事で興味深かったのが、「perfekt(完璧)」だけでなく「photorealistic」という単語すら使わないほうが自然な結果になる、という指摘。リアルにしたいのに”フォトリアル”と書かない、というのは逆説的ですよね。実は筆者も以前「photorealistic, 8k, ultra detailed」と盛りまくって、逆にCGっぽくなったことがあります……。筆者が悪かったでござる。

ドイツのTempus Webdesignのブログは、写真家のように考え、監督のように書き、レタッチャーのように細部を見ろ、とまとめています。また、pixx.ioのブログでは、手・耳・歯はAIが苦手なので、そもそも写らない構図にするのも手だとしています。

出典:PCtipp「AI-Look entfernen: KI-Bilder realistischer machen」 https://www.pctipp.ch/themen/pressemeldungen/ai-look-entfernen-ki-bilder-realistischer-machen 出典:Tempus Webdesign「Warum deine KI-Bilder immer noch nach KI aussehen – und wie du das endlich änderst」 https://tempus-webdesign.de/blog/warum-deine-ki-bilder-immer-noch-nach-ki-aussehen-und-wie-du-das-endlich-aenderst/ 出典:pixx.io「Prompts für KI-Bilder: Worauf musst du achten?」 https://www.pixx.io/blog/prompts-fuer-ki-bilder

中国:「不完全さ」をわざと書き足す

中国ではAIっぽさを「AI味」や「塑料感(プラスチック感)」と呼んでいるようです。人人都是产品经理の記事では、「清潔な服装の若い女性がバスで窓の外を見ている」だとキレイだけど嘘っぽく、「シワだらけで体に合わない服、疲れた表情、窓の外の光がまぶしくて一部が白飛び」まで書くと一気にストーリーが生まれる、という比較が紹介されていました。肌・感情・動作・服・撮影機材の各方向から”瑕疵”を足すのがコツだそうです。

また、デザインメディアの優設網(UISDC)では、白いモチーフがのっぺりして見えるのは暗部が足りないからで、「質感を強めて暗部を重く」と頼むと改善する、というピンポイントな対処法も載っていました。これはイラスト系にも使えそうです。

出典:人人都是产品经理「一个技巧去除 AI 味,让作品告别塑料感」 https://www.woshipm.com/ai/6394014.html 出典:优设网(UISDC)「用了3年AI,终于知道怎么去掉AI味!」 https://www.uisdc.com/aigc-ui-3

実戦:同じお題でプロンプトを4段階で変えてみる

ここからは実戦形式です。お題はブログのアイキャッチでありがちな「カフェで仕事をする20代女性」。各国のコツを4つのステップに分けて、1つずつ足していきます。ChatGPT、Gemini、Midjourneyなどツールは何でもOKですが、一度に全部変えず、1ステップずつ変えることがポイントです。どの指示が効いたのかが分からなくなるので。

Step1:まずはベタ打ちしてみる

カフェでノートパソコンを使って仕事をする20代の女性、美しい写真、高画質

A woman in her 20s working on a laptop in a cafe, beautiful photo, high quality

多くの場合、ほぼ正面を向いた整った顔、ツルツルの肌、店内全体が均一に明るい”ストックフォトの平均値”のような画像が出てきます。これを基準(Before)として保存しておきましょう。

Step2:光とカメラを指定する

カフェの窓際の席でノートパソコンを使って仕事をする20代の日本人女性。曇りの日の午後、左側の窓から入る柔らかい自然光で、顔の右半分はやや暗い。35mmレンズ、F2.0、目線の高さから撮ったスナップ写真。

A Japanese woman in her 20s working on a laptop at a window seat in a cafe. Overcast afternoon, soft natural light coming from a window on the left, the right side of her face slightly in shadow. Candid snapshot, eye level, shot on a 35mm lens at f/2.0.

ここで注目してほしいのは、「美しい写真」「高画質」を消していることです。代わりに光源の方向と影、レンズを指定しました。光に向きが生まれるだけで、立体感がかなり変わってくるはずです。

Step3:「不完全さ」を書き足す

日本語プロンプト(Step2に追加)少しシワのあるシャツ、寝ぐせが少し残った髪、画面を見つめるやや疲れた表情。テーブルには飲みかけのコーヒーと丸めたレシート。わずかなフィルムの粒子感があり、窓の外は少し白飛びしている。

English prompt(add to Step2)Slightly wrinkled shirt, hair a little messy, a slightly tired expression while staring at the screen. A half-finished coffee and a crumpled receipt on the table. Subtle film grain, the view outside the window slightly overexposed.

中国・フランスの記事で紹介されていた”不完全さ”のアプローチです。シワ、寝ぐせ、飲みかけのカップといった生活感のあるディテールが入ると、「誰かが本当にそこにいた感じ」が出てきます。

Step4:禁止事項を書いて”AIのクセ”を先回りで潰す

日本語プロンプト(Step3に追加)避けるもの:つるつるの肌、完璧に左右対称な顔、カメラ目線、過剰な彩度、ドラマチックな逆光、背景の意味のない小物。

English prompt(add to Step3)Avoid: plastic-smooth skin, perfectly symmetrical face, looking at the camera, oversaturated colors, dramatic backlight, meaningless clutter in the background.

Midjourneyなら末尾に「–no plastic skin, airbrushed」のように、Stable Diffusion系ならネガティブプロンプト欄に書く形でもOKです。フランスのGuideGlareでは、ネガティブ指定は少ない語数から始めて徐々に増やすこと、そして「悪い」「醜い」のような曖昧な言葉では効きにくいことが解説されていました。禁止ワードも”具体的に”が大事ということですね。

出典:GuideGlare「Prompts négatifs pour la génération d’images IA」 https://www.guideglare.com/fr/plateforme/suite-images/comment-utiliser-generateur-images/generateur-images-ia-prompts-negatifs

コピペ用:4ステップを1つにまとめた完成形

日本語プロンプトカフェの窓際の席でノートパソコンを使って仕事をする30代の日本人男性のスナップ写真。曇りの日の午後、左の窓から入る柔らかい自然光で、顔の右半分はやや暗い。35mmレンズ、F2.0、目線の高さ。少しシワのあるシャツ、少し乱れた髪、画面を見つめるやや疲れた表情。テーブルには飲みかけのコーヒー。わずかなフィルムの粒子感、窓の外は少し白飛び。避けるもの:つるつるの肌、左右対称すぎる顔、カメラ目線、過剰な彩度、背景の意味のない小物。

English promptCandid snapshot of a Japanese man in his 30s working on a laptop at a window seat in a cafe. Overcast afternoon, soft natural light from a window on the left, the right side of his face slightly in shadow. 35mm lens, f/2.0, eye level. Slightly wrinkled shirt, a little messy hair, a slightly tired expression while looking at the screen. A half-finished coffee on the table. Subtle film grain, the window view slightly overexposed. Avoid: plastic-smooth skin, overly symmetrical face, looking at the camera, oversaturated colors, background clutter.

生成後の「後処理」でもうひと押しする

プロンプトだけで100点を狙うより、最後にちょっと手を加えたほうが早いこともあります。noteで紹介されていた方法では、フィルム風の粒子を足すとデジタル特有の”クリーンすぎる感じ”が消え、四隅を少し暗くする周辺光量落ち(ビネット)を加えるだけで一気にカメラっぽくなる、とのこと。さらに、ハイライトを少し飛ばし、シャドウを少し潰すくらいのほうがリアルに見えるそうです。

MediumのDharmendra Pratap Singh氏の記事でも、AIは彩度を上げすぎる傾向があるので、仕上げに色のバランスとコントラストを整えることを勧めていました。Canvaの「エフェクト」やスマホの写真編集アプリでも十分できるので、非デザイナーの方はまず「粒子を少し」「彩度を少し下げる」の2つだけ試してみてください。

出典:note(outdoorlifestyle)「「AIっぽい画像」から抜け出すコツ【2026年版】生成AIを使いこなす人が密かにやっていること」 https://note.com/outdoorlifestyle/n/n4c58bcabcae8 出典:Medium「Create AI Art That Doesn’t Look AI-Generated (Using Midjourney + Prompts)」 https://medium.com/@dharamai2024/️-create-ai-art-that-doesnt-look-ai-generated-using-midjourney-prompts-00fc22626bfd

やったらNG!逆にAIっぽくなる「盛りワード」

各国の記事を読んで一番「うわ、やってた……」と思ったのがここです。画質を上げたくてつい足してしまう言葉ほど、AIっぽさを強める傾向があります。代わりに”何がどう見えるのか”を具体的に書くのがコツです。

ついやりがちな言葉置き換え例
beautiful / 美しい曇りの日の柔らかい光、左からの窓明かり など光の状態を書く
perfect / flawless少しシワのある服、自然な肌の質感 など小さな不完全さを書く
photorealistic / 8k35mmレンズ、F2.0、スナップ写真 など撮影条件を書く
masterpiece / 最高品質主役を一つに絞る、背景をシンプルにする
cinematic + 水彩 + アニメスタイルは一つだけに決める

注意点:ゴールは「AIだとバレないこと」ではない

最後に大事な話を。AIっぽさを消すテクニックは、あくまで「見た人が違和感なく内容に集中できる画像」を作るためのものです。WEBST8の記事でも触れられているように、GeminiのSynthIDなど、AI生成画像には見えない電子透かしや来歴情報が埋め込まれていることがあり、見た目を自然にしても技術的には追跡できます。

海外のツールサイトSparkPixも、見た目を自然にする加工をしてもAI検出ツールを欺くことはできない、と自社のFAQで明言していました。ブログやビジネスで使う場合は、カネクルの記事にあるように、サイトのフッターなどに「画像の一部にAI生成画像を使用しています」と一言添えておくのが安心です。

出典:SparkPix「Remove AI Look from Photo Make AI Images Natural」 https://sparkpix.ai/aitools/remove-ai-look 出典:カネクル「AIキャラクター画像の「AIっぽさ」を消すプロンプト設計 — 自然な表情・構図・背景にする10の工夫」 https://kanekul.com/articles/ai-character-shizensa-prompt

まとめ

AI画像の「AIっぽさ」の正体は、整いすぎていること、学習データの平均値に寄ってしまうこと、要素やスタイルを盛りすぎていることの3つでした。日本・アメリカ・フランス・ドイツ・中国のサイトを読み比べても、言っていることは驚くほど共通しています。光の向きと影を具体的に書く、カメラやレンズで”写真の文法”を与える、シワや疲れた表情などの不完全さをわざと足す、そして「美しい」「完璧」「photorealistic」のような盛りワードを捨てる。これだけで画像はかなり自然になります。仕上げに粒子を少し足して彩度を少し下げれば、非デザイナーでも十分戦えるレベルになるはずです。ただし目的は”バレないこと”ではなく、読者が違和感なく読める画像を作ること。AI生成の表記も忘れずに。迷ったら、まずは完成形プロンプトを自分のお題に書き換えるところから始めてみてください。筆者もさっそく、例のアイキャッチを作り直してきます笑

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