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【2026年版】ローカルLLM一覧|必要メモリ・スペック付きで主要モデルを比較(中国製は別枠で整理)

2026年11月1日

ローカルLLMって、気づいたら新しいモデルが出ていて「で、結局どれを入れればいいの?」ってなりますよね。2026年はGoogleのGemma 4、MetaのMuse Glimmer、IBMのGranite 4.2、国産のLLM-jp-4.1と、一年で顔ぶれがほぼ入れ替わりました。この記事では、2026年11月時点で自分のPCで動かせる主要モデルを、必要メモリやスペックを併記して一覧にしています。中国製(大元が中国製のものを含む)は別枠でまとめたので、社内ルールなどで出自を気にする方も選びやすいはずです。

ローカルLLMを選ぶ前に押さえておきたい3つのポイント

一覧に入る前に、モデル選びで迷子にならないための前提を整理しておきます。ローカルLLMは「モデルの重み(パラメータ)を自分のPCにダウンロードして、自分のPCで推論する」仕組みです。なので一番効いてくるのはCPUの速さよりもメモリの量。GPUを積んでいるならVRAM、Apple SiliconのMacならユニファイドメモリが、そのまま「動かせるモデルの上限」になります。

もうひとつ大事なのがライセンスです。2026年はApache 2.0やMITといった扱いやすいライセンスが主流になりましたが、Llama 4のように独自ライセンスのものや、同じシリーズでもサイズによって条件が違うものもあります。商用で使う予定があるなら、モデル名だけで判断せずにモデルカードのライセンス欄を一度見ておくのが無難です。

必要メモリの目安は「パラメータ数×量子化」で決まる

ここでふと疑問に思われると思いますが、「27B」とか「30B」とか書かれても何GBあればいいのか分かりにくいですよね。一般的なDenseモデルの場合、16bit(BF16)のままならパラメータ数×2GB、4bit量子化ならパラメータ数×0.5〜0.6GBくらいがモデル本体のメモリ目安です。ただし実際のサイズはモデルの構造や量子化方式で変わるので、あくまで概算として見てください。これに会話の文脈を保持するKVキャッシュやOSの分が乗るので、実際には数GBの余裕が必要になります。

Googleの公式ドキュメントがこのあたりを分かりやすく公開していて、たとえばGemma 4 31Bは16bitだと69.9GB、4bit(Q4_0)だと17.5GBとされています。しかもこの数値は読み込み時の20%のオーバーヘッド込みで、静的な重みだけの値という注記付きです。つまり「4bitにすると約4分の1になる、ただし文脈を長くするとさらに増える」と覚えておけばだいたい外しません。

注意したいのが、Gemma 4のE2B・E4Bのような「実効パラメータ」表記のモデルです。Googleのモデルカードによると、E2Bは実効2.3Bですが埋め込み込みでは5.1B、E4Bは実効4.5Bで埋め込み込みでは8Bあります。名前の「2B」「4B」で単純計算すると必要メモリを少なく見積もってしまうので、こうしたモデルは公式の必要メモリ表を優先するのが確実です。

MoEモデルは「総パラメータ」と「アクティブパラメータ」を分けて見る

最近のモデルで多いのが「35B-A3B」のような表記です。これはMoE(Mixture of Experts)という構造で、総パラメータは35Bあるけれど、1トークンを生成するときに実際に動くのは3Bだけ、という意味になります。動く部分が小さいので生成は速いのですが、重み自体は全部メモリに載せる必要があるため、必要メモリは総パラメータ側で考えるのがポイントです。速度はアクティブ、容量は総数、と分けて見てください。

もっともインストールが簡単なLLM

結論から言うと、2026年11月時点で「もっともインストールが簡単なLLM」は、Ollama経由で入れるGoogleのGemma 4だと考えています。理由はシンプルで、アプリを入れたあとに打つコマンドが実質1行だからです。Ollamaの公式ライブラリでは、ollama run gemma4と打つだけで既定のタグ(E4B相当)がダウンロードされて、そのまま会話が始まります。モデル名を調べたり、量子化形式を選んだりする必要がありません。

Gemma 4は2026年4月2日にGoogleが公開したオープンモデルで、それまでのGemma独自規約からApache 2.0に切り替わったのも大きな変化でした。Googleによると140以上の言語でネイティブに学習されていて、日本語も普通に通じます。既定で入るE4Bの必要メモリはGoogleの公式値(Q4_0)で4.5GB、Ollamaのライブラリ上のサイズ表記は6.6〜9.5GBです。前者は推論時のメモリ目安、後者は配布ファイルのサイズで、量子化形式も違うので単純には比べられませんが、どちらで見てもメモリ16GBのノートPCで現実的に動かせるラインです。

Ollamaならインストーラー+1コマンドで完了

Windowsの場合、Ollamaの公式ドキュメントでは要件がWindows 10 22H2以降、本体のインストールに4GB程度のディスク容量とされています。OllamaSetup.exeは管理者権限なしで実行でき、インストール後はPowerShellやコマンドプロンプトからollamaコマンドが使えるようになります。NVIDIAのGPUを使う場合は、2026年11月時点の公式ドキュメントでドライバ551.61以降が必要とされています。この数値はOllamaのバージョンで変わることがあるので、導入前に公式ドキュメントを一度確認してください。

手順としてはこれだけです。

ollama run gemma4

Macの方はApple Silicon向けにMLX版のタグ(例:gemma4:e4b-mlx)も用意されています。ちなみにドイツのITジャーナリストJörg Schieb氏のサイトでも、Gemma 4の導入方法として「Ollamaを入れてターミナルでollama run gemma4を打つ」流れが紹介されていて、海外でもこれが定番の入り口になっていることが分かります。

コマンドが苦手ならLM Studioという選択肢も

黒い画面がどうしても苦手という方には、GUIで完結するLM Studioがおすすめです。公式のシステム要件では、MacはApple Silicon(M1〜M4)とmacOS 14以降が必要で、メモリは16GB以上を推奨。WindowsはAVX2対応のx64 CPUかSnapdragon X Eliteで、こちらもメモリ16GB以上、専用VRAM 4GB以上が推奨とされています。8GBのMacでも小さいモデルなら使えると書かれていますが、快適さを求めるなら16GBが目安です。

LM Studioはアプリ内の検索画面からモデルを探してダウンロードし、そのままチャットできるので、「どのファイルを落とせばいいの?」問題がほぼ起きません。gpt-oss-20bなど主要モデルはモデルカード側にLM Studio用のコマンドまで載っているくらい対応が進んでいます。CLIで自動化したいならOllama、とりあえず触ってみたいならLM Studio、という使い分けで良いと思います。

ローカルLLM一覧2026【海外製・非中国系】

まずはアメリカ・フランス・インドなど、中国以外で開発されたモデルからです。必要メモリは公式に数値がある場合はそれを、ない場合は4bit量子化時の概算(パラメータ数×約0.55GB+余裕分)を目安として書いています。概算の部分は使うツールや文脈長で前後するので、あくまで「このくらいのPCなら候補に入る」という目安として見てください。

モデル開発元(国)サイズ必要メモリの目安ライセンス
Gemma 4Google(米国)E2B / E4B / 12B / 26B A4B / 31B4bitで2.9〜17.5GB(公式値)Apache 2.0
gpt-ossOpenAI(米国)20b / 120b20bは16GB、120bは80GB(公式値)Apache 2.0
Muse GlimmerMeta(米国)30B(約29.6B)VRAM 24GB〜32GB(公式値)Apache 2.0
Ministral 3 / Mistral Small 4Mistral AI(フランス)3B / 8B / 14B / 119B(MoE)Ministral 3 14Bで約10GB(概算)Apache 2.0
Phi-4-miniMicrosoft(米国)3.8B約3GB(概算)MIT
Granite 4.2IBM(米国)3B / 8B / 30B8Bで約6GB(概算)Apache 2.0
Nemotron 3 NanoNVIDIA(米国)4B / 30B-A3B30B-A3Bで24GB程度NVIDIA Open Model License
Sarvam 30BSarvam AI(インド)30B(モデルカード上は約32B、MoE、アクティブ2.4B)約18GB(概算)Apache 2.0

Gemma 4(Google)|迷ったらまずこれ

先ほども紹介したGemma 4は、4月の発表時点では4サイズでしたが、現在の公式ドキュメント上ではE2B・E4B・12B・26B A4B(MoE)・31Bの5サイズ構成です。前述のとおりE2B・E4Bは実効パラメータ表記なので、メモリは下の公式値で見てください。4bit時の必要メモリはE2Bが2.9GB、E4Bが4.5GB、12Bが6.7GB、26B A4Bが14.4GB、31Bが17.5GBと公表されています。全サイズでテキストと画像を入力でき、E2B・E4B・12Bは音声入力にもネイティブ対応。小さいモデルは128K、中型は256Kのコンテキストを扱えます。

スペック別に見ると、メモリ8GBならE2B、16GBならE4Bか12B、24GBクラスのGPUや32GBのMacなら26B A4Bか31B、という選び方になります。26B A4Bは総26Bに対してアクティブが約4B(Googleの発表では約3.8B)のMoEなので、31Bよりも生成が軽快なのが特徴です。ライセンスがApache 2.0になったことで、業務利用のハードルが一気に下がったのも見逃せません。

gpt-oss(OpenAI)|16GBで動く推論モデル

OpenAIが2025年8月5日に公開したオープンウェイトモデルで、2026年でも根強い人気があります。gpt-oss-20bは総21B・アクティブ3.6BのMoEで、MoE部分をMXFP4という形式で量子化しているため16GBのメモリで動くと公式に案内されています。gpt-oss-120bは総117B・アクティブ5.1Bで、80GBのGPU 1枚に収まる設計です。どちらもコンテキストは最大128Kで、ライセンスはApache 2.0になっています。

推論の強さ(low / medium / highの調整が可能)や関数呼び出しへの対応など、エージェント用途を意識した作りが特徴です。Ollamaならollama run gpt-oss:20bで動きます。メモリ16GBぴったりのPCだとOSの分で少し窮屈になるので、余裕を持つなら24GB以上あると安心だと思います。

Muse Glimmer(Meta)|Llamaの次に出てきたApache 2.0モデル

Metaのオープンモデルといえば長らくLlamaでしたが、2026年8月にMeta Superintelligence Labsから出てきたのがMuse Glimmerです。Hugging Faceのモデルカードによると、約29.6B(うちビジョンエンコーダが約1.8B)のDense型で、テキストと画像を入力でき、コンテキストは131K以上。ライセンスはLlamaの独自規約ではなくApache 2.0になりました。ここ、地味にかなり大きな方針転換だと思います。

必要スペックはモデルカードに具体的に書かれていて、16bitのフル精度版はVRAM 64GB、量子化版は32GB向け(K-Quant-Dynamic)と24GB向け(K-Quant-17GB)が用意されています。つまりRTX 4090や5090クラスのGPU、あるいは32GB以上のMacがターゲットです。llama.cpp、Ollama、LM Studio向けのGGUFも公開されているので、ハードさえ足りていれば導入自体は簡単です。なお、従来のLlama 4(2025年4月公開)は引き続きLlama 4 Community Licenseでの提供となっています。

Ministral 3 / Mistral Small 4(Mistral AI・フランス)

フランスのMistral AIは、ローカル向けの小型モデル「Ministral 3」として3B・8B・14Bの3サイズを公開しています。公式発表ではいずれもApache 2.0で、画像理解と多言語に対応し、RTX搭載PCやノートPC、Jetsonなどエッジでの利用に最適化されているとのこと。4bitの概算だと14Bでも10GB前後に収まるので、16GBのPCで扱いやすいサイズ感です。

一方、2026年3月16日に出たMistral Small 4は、名前に「Small」と付いているものの総119B・アクティブ6BのMoEで、Hugging Faceへのアップロードサイズは242GBあります。推論・画像・コーディングを1つにまとめた意欲的なモデルですが、個人のPCで動かすなら量子化しても64GB〜128GBクラスのメモリが欲しいところです。名前に釣られて落とすと、たぶんディスクが悲鳴を上げます。

Phi-4-mini(Microsoft)|低スペックPCの味方

MicrosoftのPhi-4-miniは3.8BのDense型で、コンテキストは128K、ライセンスはMITです。モデルカード上の対応言語に日本語も含まれています。4bitなら3GB前後に収まるため、GPUなしのメモリ8GBノートでも動かせる数少ない選択肢のひとつ。公開は2025年2月と少し前ですが、「とにかく軽いものを」という用途では今も有力です。なお2026年3月には画像を扱える推論モデルPhi-4-reasoning-vision-15Bも出ています。

Granite 4.2(IBM)|業務エージェント向けの堅実派

IBMが2026年8月25日に公開したGranite 4.2は、3B・8B・30BのDense型推論モデルです。全サイズがApache 2.0で、コンテキストは128K。思考モードのオン・オフを切り替えられ、ツール呼び出しなどエージェント用途を強く意識した設計になっています。テキスト専用なので画像を扱う用途には向きませんが、そのぶん素直に使えるタイプです。4bitの概算で8Bなら6GB前後、30Bなら18GB前後が目安になります。

Nemotron 3 Nano(NVIDIA)|MoEで速い

NVIDIAのNemotron 3 Nanoは、NVIDIAの研究ページによると総31.6B・アクティブ3.2BのハイブリッドMoE(Mamba+Transformer)です。学習レシピやデータの一部まで公開しているのが特徴です。ライセンスはHugging Faceのモデルカード上でNVIDIA Open Model Licenseとされています。ローカル実行ガイドを出しているUnslothによると、30B-A3Bは24GB程度のメモリで動くとされています。また後から出たNemotron-3-Nano-4Bは、30B-A3Bを量子化したものではなく別に用意された4Bのモデルで、こちらは5GB程度で動くとのことです。NVIDIA製GPUを持っているなら相性の良さも期待できます。

Sarvam 30B(Sarvam AI・インド)|多言語モデルの新顔

インドのSarvam AIが2026年3月6日にオープン化したSarvam 30Bは、インド国内でゼロから学習されたMoEモデルです。製品名は30Bですが、Hugging Faceのモデルカード上のパラメータ数は約32Bです。公式ブログによると、アクティブパラメータは2.4Bで、トークナイザーはインドの22の公用語・12種類の文字をカバー。Apache 2.0で公開され、MacBook Pro(M3)でのMXFP4実行にも最適化されているとのこと。日本語メインで使うモデルではありませんが、「米中以外の選択肢」として覚えておくと視野が広がります。

国産LLM一覧【日本語特化】

日本語での業務利用を考えるなら、国産モデルも候補に入ります。ただし国産と一口に言っても、「事前学習から国内でやっているもの」と「海外モデルに日本語を追加学習したもの」の2系統があり、後者は大元のモデルの出自とライセンスを引き継ぎます。ここでは大元が中国製ではないものを紹介し、Qwenベースの国産モデルは次の中国製の枠に入れています。

LLM-jp-4.1(国立情報学研究所)|フルスクラッチの国産モデル

国立情報学研究所(NII)の大規模言語モデル研究開発センターが2026年9月28日に公開したのがLLM-jp-4.1シリーズです。約8.6BのDense、約32BのMoE(32B-A3B)、約33.2BのDenseの3モデルで、すべてApache 2.0。ベースのLLM-jp-4は約12兆トークンのコーパスを使って事前学習から国内で行われていて、海外モデルの重みを使っていないのが最大の特徴です。4.1では事後学習が改善され、数学・科学分野の性能やツール呼び出しへの対応が強化されました。

必要メモリは4bitの概算で8Bが約5〜6GB、33Bが約18〜20GB。メモリ16GBのPCなら8B、24GBのGPUや32GBのMacなら33Bが現実的なラインです。さらに2026年10月2日には、このLLM-jp-4をベースにしたELYZA-Thinking-1.0-llm-jp-4(33B / 32B-A3B、Apache 2.0)も公開されていて、国産基盤の選択肢がじわじわ増えています。

GPT-OSS Swallow(東京科学大学・産総研)|gpt-ossの日本語強化版

東京科学大学と産業技術総合研究所のSwallowプロジェクトは、2026年2月にOpenAIのgpt-ossをベースに日本語を強化したGPT-OSS Swallowを公開しています。大元がgpt-ossなので、20B版なら必要メモリも元モデルと同じく16GBクラスが目安です。gpt-ossの扱いやすさをそのままに、日本語の自然さを上げたい場合に検討する価値があります。

中国製LLM一覧【別枠】

ここからは中国企業が開発したモデル、および中国製モデルを大元にした派生モデルです。性能面ではQwenを中心に非常に強力で、海外の比較記事でも総合力の高さがよく挙げられています。モデルの重みをPCにダウンロードしてローカル環境だけで推論する場合、通常は入力データが開発元のサーバーに送られることはありません(クラウドモデルや外部API、Web検索を組み合わせる場合は別です)。ただ、勤務先のセキュリティポリシーで出自が問われるケースもあるので、ここは明確に分けて書いておきます。

モデル開発元(大元)サイズ必要メモリの目安ライセンス
Qwen3.8-27BAlibaba(中国)27B(Dense、画像・動画入力対応)4bitで約16〜18GB(概算)Apache 2.0
Qwen3.6-35B-A3BAlibaba(中国)総35B・アクティブ3B(MoE)約20GB(概算)Apache 2.0
Qwen3.5-9B / 4BAlibaba(中国)9B / 4B9Bで約6〜8GB、4Bで約5〜6GBApache 2.0
DeepSeek-V4-FlashDeepSeek(中国)総284B・アクティブ13B(MoE)128GB以上の大容量メモリ機向けMIT
Qwen3 Swallow東京科学大学・産総研(大元:中国製Qwen3)8B / 30B-A3B / 32B8Bで約5〜6GB(概算)Apache 2.0
ELYZA-Thinking-1.0-Qwen-32BELYZA(大元:中国製Qwen2.5)32B約18〜20GB(概算)Apache 2.0

Qwen3.8-27B / Qwen3.6-35B-A3B(Alibaba・中国製)

中国・AlibabaのQwenシリーズは、2026年に入ってQwen3.5(2月)、Qwen3.6(4月)、Qwen3.8(8月)と猛烈なペースで更新されています。ローカル用途で本命なのがQwen3.8-27Bで、モデルカードによると27BのDense型、コンテキストはネイティブで262,144トークン(YaRNで最大100万まで拡張可)、画像と動画の入力にも対応し、ライセンスはApache 2.0です。必要メモリは公式には示されていませんが、4bit量子化の概算で16〜18GB前後なので、24GBのGPUか32GBのMacが目安になります。

Qwen3.6-35B-A3Bは総35B・アクティブ3BのMoEで、こちらも262Kのネイティブコンテキストと画像・動画入力に対応したApache 2.0モデルです。アクティブが小さいので、同じくらいのメモリならQwen3.8-27Bより生成が速くなりやすいタイプ。もっと軽いものが欲しい場合は、2026年2月公開のQwen3.5-9Bや4Bが8〜16GBのPC向けの選択肢になります。

DeepSeek-V4-Flash(DeepSeek・中国製)|「ローカル」と呼ぶにはかなり重い

中国のDeepSeekが2026年4月下旬に公開したV4シリーズのうち、軽量版とされるV4-Flashでも総284B・アクティブ13BのMoEです。ライセンスはMITで、コンテキストは100万トークン。Hugging Face上ではコミュニティによるllama.cpp・Ollama・LM Studio向けの量子化版も探せますが、ダウンロードサイズだけで約160GBあると報じられています。一般的なPCではなく、128GB以上のメモリを積んだワークステーション向けと考えたほうがいいです。

ちなみに上位のV4-Proは1.6T、Qwen3.8の最上位モデル(Qwen3.8-2.4T-A95B)は2.4兆パラメータで、オープンウェイトとはいえ個人のPCで動かすものではありません。しかもQwen3.8-2.4T-A95BはApache 2.0ではなく独自ライセンスなので、同じQwen3.8でもサイズによって条件が違う点には注意が必要です。

派生モデルは「大元」を必ず確認しよう

見落としがちなのが、国産モデルの中にも大元が中国製のものがある点です。たとえばQwen3 Swallowは、東京科学大学と産総研が中国・AlibabaのQwen3をベースに日本語を追加学習したモデルで、8B・30B-A3B・32Bの3サイズがApache 2.0で公開されています。ELYZA-Thinking-1.0-Qwen-32Bも、AlibabaのQwen2.5-32B-Instructをベースに、長い思考過程を含む合成データで事後学習(模倣学習)を行って日本語の推論能力を高めたモデルです。

どちらも日本語性能は高く、ライセンス上も商用利用が可能です。ただ「国産モデルを使っているつもりが、実は大元は中国製だった」となると、社内説明で困ることもあります。モデル名に「Qwen」が入っているかどうかが一番分かりやすい目印ですが、名前に出ていないケースもあるので、モデルカードの「Base model」欄を確認する癖をつけておくと安心です。

スペック別|ローカルLLMの選び方早見表

ここまで紹介したモデルを、手元のメモリ量(GPUならVRAM、Macならユニファイドメモリ)別に「動作できる候補」として整理するとこうなります。快適に使えるかどうかは、文脈の長さや同時に開いているアプリで大きく変わります。迷ったら「メモリの半分〜6割くらいに収まるモデル」を選ぶと、文脈を長くしても落ちにくく、OSやブラウザと並行して使っても固まりにくいです。

メモリ量(動作の目安)海外製(非中国系)国産中国製・中国製ベース
8GBGemma 4 E2B、Phi-4-mini、Granite 4.2 3B―Qwen3.5-4B
16GBGemma 4 E4B / 12B、gpt-oss-20b、Ministral 3 8B/14BLLM-jp-4.1 8B、GPT-OSS Swallow 20BQwen3.5-9B、Qwen3 Swallow 8B
24〜32GBGemma 4 26B A4B / 31B、Muse Glimmer、Nemotron 3 Nano、Granite 4.2 30BLLM-jp-4.1 33B、ELYZA-Thinking-1.0-llm-jp-4Qwen3.8-27B、Qwen3.6-35B-A3B
128GB以上gpt-oss-120b、Mistral Small 4―DeepSeek-V4-Flash(量子化)

個人的には、まず16GBクラスでGemma 4 E4Bを入れてローカルLLMの感覚をつかみ、物足りなくなったら24〜32GBクラスのモデルに上げていく流れが一番失敗しにくいと思っています。いきなり大きいモデルを落とすと、ダウンロードに時間がかかったうえに動かない、という一番悲しいパターンになりがちです。

補足すると、8GBの欄はあくまで「動かせる」ラインで、Windowsとブラウザを同時に使うと快適とは言いにくいです。また、MacのユニファイドメモリはOSとGPUで共有されるため、Windows機のGPU専用VRAMと同じ容量でも使える量が少し変わります。24GBのGPUでGemma 4 31B(公式値17.5GB)を動かす場合も、文脈を長くすると余裕はあまりありません。

まとめ

2026年のローカルLLMは、GoogleのGemma 4、MetaのMuse Glimmer、IBMのGranite 4.2、国産のLLM-jp-4.1と、Apache 2.0で使える高性能なモデルが一気に増えた年でした。少し前まで「ローカルは性能がイマイチ、ライセンスも面倒」という印象だったのが、今は16GBのノートPCでも実用的なモデルが普通に動きます。選ぶときはまずメモリ量を確認して、その範囲に収まるモデルから試すのが近道です。

もっともインストールが簡単なのは、Ollamaを入れてollama run gemma4を打つ方法です。コマンドが苦手ならLM Studioを使えば、検索してダウンロードしてチャットするまでGUIで完結します。どちらも無料なので、まずは手元のPCで一度動かしてみて、速度や日本語の自然さを体感してから本格的なモデル選びに進むのがおすすめです。

中国製のモデル、特にQwenシリーズは性能面で非常に強力で、ローカル環境だけで推論するなら通常は入力データが開発元に送られることはありません。ただし、Ollamaのクラウドモデルや外部API、Web検索機能を組み合わせると話は別なので、業務で使うなら実行ツール側の通信仕様やテレメトリー設定も確認しておきましょう。一方で、勤務先のポリシーによっては出自が問題になることもあります。Qwen3 SwallowやELYZA-Thinking-1.0-Qwen-32Bのように、国産の名前でも大元が中国製のモデルもあるので、モデルカードの「Base model」欄は一度確認しておくと安心です。

この分野は本当に数か月単位で顔ぶれが変わるので、この記事も新しいモデルが出たタイミングで随時更新していく予定です。自分の用途とPCのスペックに合った一本を見つけて、クラウドに頼らないAI環境を気軽に作ってみてください。

【参考文献】

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